食品を製造するメーカーだけでなく、街中にある小さなお弁当屋さんやラーメン店などの飲食店、全ての食品を取り扱う業種はHACCPの導入義務が発生することになりました。大手食品メーカーなどの場合は、HACCPの認証を得て食品製造を行っていますが、この認証は任意であり必須ではありませんので、小規模の食品会社などでは認証を得ていないケースも少なくありません。ただ、認証を持っていることは衛生管理が徹底している証でもあり消費者からの信頼を得られますし、企業アピールにも繋がるなど良い面もありますので現在取得されていない会社などでは認証獲得のための準備を始めているのではないでしょうか。飲食店のHACCPは、衛生管理計画の策定と計画に基づいた実施、そして確認および記録の3つがポイントです。
衛生管理計画は、どのような食品についても行うべき共通事項の一般衛生管理のポイント、食品の調理方法に合わせて行うべき事項の重要管理のポイント、2つで構成されておりそれぞれのポイントを踏まえて計画書を作ることから始めます。一般衛生管理のポイントでは、原材料の受け入れや冷蔵・冷凍庫の温度の確認、交差汚染や二次汚染の防止、従業員の健康管理や衛生的作業着の着用などです。計画書が完成したら、それを実施することになりますが実施している中で改善が必要な事項が生じた際にはそれを計画書に盛り込みます。また、計画に基づき実践したことは記録を行うことも重要です。